【獣医師が解説】犬のフィラリア症|八潮市・草加市で春から秋にかけて特に注意したい感染症
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八潮市・草加市にお住まいの皆様、こんにちは。
あーす動物病院院長の横内です。
犬のフィラリア症(犬糸状虫症)は、蚊を介して感染する寄生虫性の心臓病です。
かつては「心臓に虫が住みつく病気」として知られ、治療が難しく命を落とす犬も少なくありませんでした。
現代では予防薬の普及により発症は減りましたが、予防を怠った年だけ感染してしまうケースも実際にあります。
八潮市や草加市でも毎年、予防をしていなかったことで感染し、命に関わる状態で来院されるわんちゃんが見受けられます。
フィラリア症は「確実に予防すれば100%防げる病気」です。
この記事では、フィラリア症の症状・原因・治療・予防法について、獣医師がわかりやすく解説します。
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1. 犬のフィラリア症とは?
フィラリア(犬糸状虫)は、蚊に刺されることで感染する寄生虫です。
蚊の体内にいたフィラリア幼虫が犬の血液に入り込み、やがて心臓や肺動脈に寄生します。
成虫になると体長は10〜30cmにもなり、心臓の血流を妨げ、呼吸困難や心不全を引き起こします。
感染から発症までは半年以上かかるため、見た目は健康でも体の中で進行しているケースがあります。
「元気だから大丈夫」と油断せず、毎年の検査と予防が重要です。
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2. 主な症状
フィラリア症は、初期にはほとんど症状が出ません。
しかし、寄生虫が増えると次第に体に負担がかかり、次のような症状が現れます。
• 散歩中や運動後に咳が出る
• すぐに疲れる・元気がない
• 食欲が落ちる・体重が減る
• 呼吸が荒くなる
• お腹がふくらむ(腹水)
• 歯茎や舌が白っぽくなる(貧血)
• 重症例では失神・突然死
このような症状が見られる時点で、病気はすでに進行している可能性が高いです。
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3. 原因と感染経路
感染の原因は「蚊」です。
蚊が感染犬の血を吸うことでフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)を体内に取り込み、
その蚊が別の犬を刺すことで感染が広がります。
• 感染犬の血液を吸った蚊
→ 数週間体内で幼虫が成長
→ 健康な犬を刺すと体内へ侵入
→ 約半年かけて成虫となり心臓や肺動脈に寄生
八潮市・草加市では4月〜11月頃まで蚊が活動しており、予防が必要な期間は7〜8ヶ月間に及びます。(最近は温暖化の傾向によって蚊の活動期間事を考慮して予防必要期間が長くなる可能性があります)
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4. 動物病院に行くべき目安
以下のような様子が見られたら、早めの受診をおすすめします。
• 去年フィラリアの予防をしていない
• 咳や息苦しさがある
• 散歩を嫌がる、疲れやすい
• 外に出ることが多い(蚊に刺されやすい)
見た目に異常がなくても、予防前には必ず血液検査が必要です。
感染している状態で予防薬を与えると、体内で寄生虫が一斉に死滅し、ショックを起こすことがあります。
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5. 診断方法
フィラリア症は血液検査で簡単に確認できます。
• 抗原検査:成虫が出す抗原を検出
• 顕微鏡検査:血液中の幼虫(ミクロフィラリア)を確認
• レントゲン検査・エコー検査:心臓や肺動脈への影響を確認
特に毎年春の健康診断と合わせて検査を受けることで、病気の早期発見が可能です。
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6. 治療法
感染後の治療は非常に難しく、長期にわたる管理が必要です。
• 成虫駆除薬を少しずつ投与(急な死亡によるショックを避ける)
• 幼虫駆除薬や抗生物質の投与
• 心臓・肺の負担を軽減する薬の併用
• 重症例では外科手術で心臓内の虫を摘出することもあります。
治療費も時間もかかるため、感染後の治療より「予防」が何より大切です。
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7. あーす動物病院での予防と治療
当院(八潮市)では、春の予防シーズン(4月〜12月頃)にフィラリア検査を実施し、
安全に予防薬を開始できるようにしています。
草加市など近隣地域からも毎年多くの飼い主様が来院され、
愛犬の体重や生活環境に合わせたオーダーメイドの予防プランをご提案しています。
また、以下のようにライフスタイルに合わせて選べるお薬をご用意しています。
• チュアブルタイプ(おやつ感覚で食べられる)
• スポットタイプ(首元に垂らす)
• 年1回注射タイプ(通院が難しい方におすすめ)
さらに、ノミ・ダニ予防と一体化したオールインワン予防薬も取り扱っています。
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8. ご自宅でのケア・予防方法
• 4月〜12月まで毎月1回の予防薬投与を継続する
• 投薬日は忘れないようにカレンダーやアプリで管理
• 室内でも蚊の侵入を防ぐ(網戸や蚊取り器)
• 他の寄生虫予防(ノミ・ダニ)も同時に行う
「1ヶ月だけ忘れてしまった」だけでも感染のリスクが生じます。
1シーズンしっかり予防を続けることが、愛犬の命を守る一番の方法です。
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9. よくある質問
Q. 予防薬はいつからいつまで必要ですか?
A. 八潮市・草加市では、蚊の活動に合わせて4月〜12月の投与が推奨されます。
Q. 去年予防していなかったけれど、今年から始めても大丈夫?
A. はい。ただし、必ず血液検査で感染の有無を確認してから開始します。
Q. 室内飼いの犬にも予防は必要ですか?
A. 必要です。蚊は玄関や網戸のすき間から簡単に室内へ入ってきます。
Q. 予防薬は高齢犬にも使えますか?
A. 基本的に使えますが、体調や持病に合わせて獣医師が種類を選びます。
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まとめ
犬のフィラリア症は、発症すると命に関わる危険な病気です。
しかし、毎年きちんと予防を行えば、完全に防ぐことができます。
八潮市・草加市周辺で「フィラリアの検査を受けていない」「去年の予防を忘れてしまった」という方は、
ぜひ一度、あーす動物病院へご相談ください。
当院では、検査から予防薬の選択、ライフスタイルに合わせたご提案まで丁寧にサポートいたします。
春のスタートが遅れても、今からの予防で十分間に合います。
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執筆者情報
あーす動物病院 院長 横内 一洋(よこうち いちよう)
1967年、北海道生まれ。
酪農学園大学獣医学部獣医学科卒業。
卒業後は東京都内の動物病院に勤務し、幅広い臨床経験を積む。
2003年に東京都足立区で「アース動物病院」を開業。
2018年に八潮市へ移転し、「あーす動物病院」として再スタート。
以来、八潮市・草加市を中心に地域密着の診療を行い、
「飼い主様とペットに寄り添うやさしい診療」をモットーに、
一般診療から予防医療・健康管理まで幅広くサポートしている。
あーす動物病院院長の横内です。
犬のフィラリア症(犬糸状虫症)は、蚊を介して感染する寄生虫性の心臓病です。
かつては「心臓に虫が住みつく病気」として知られ、治療が難しく命を落とす犬も少なくありませんでした。
現代では予防薬の普及により発症は減りましたが、予防を怠った年だけ感染してしまうケースも実際にあります。
八潮市や草加市でも毎年、予防をしていなかったことで感染し、命に関わる状態で来院されるわんちゃんが見受けられます。
フィラリア症は「確実に予防すれば100%防げる病気」です。
この記事では、フィラリア症の症状・原因・治療・予防法について、獣医師がわかりやすく解説します。
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1. 犬のフィラリア症とは?
フィラリア(犬糸状虫)は、蚊に刺されることで感染する寄生虫です。
蚊の体内にいたフィラリア幼虫が犬の血液に入り込み、やがて心臓や肺動脈に寄生します。
成虫になると体長は10〜30cmにもなり、心臓の血流を妨げ、呼吸困難や心不全を引き起こします。
感染から発症までは半年以上かかるため、見た目は健康でも体の中で進行しているケースがあります。
「元気だから大丈夫」と油断せず、毎年の検査と予防が重要です。
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2. 主な症状
フィラリア症は、初期にはほとんど症状が出ません。
しかし、寄生虫が増えると次第に体に負担がかかり、次のような症状が現れます。
• 散歩中や運動後に咳が出る
• すぐに疲れる・元気がない
• 食欲が落ちる・体重が減る
• 呼吸が荒くなる
• お腹がふくらむ(腹水)
• 歯茎や舌が白っぽくなる(貧血)
• 重症例では失神・突然死
このような症状が見られる時点で、病気はすでに進行している可能性が高いです。
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3. 原因と感染経路
感染の原因は「蚊」です。
蚊が感染犬の血を吸うことでフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)を体内に取り込み、
その蚊が別の犬を刺すことで感染が広がります。
• 感染犬の血液を吸った蚊
→ 数週間体内で幼虫が成長
→ 健康な犬を刺すと体内へ侵入
→ 約半年かけて成虫となり心臓や肺動脈に寄生
八潮市・草加市では4月〜11月頃まで蚊が活動しており、予防が必要な期間は7〜8ヶ月間に及びます。(最近は温暖化の傾向によって蚊の活動期間事を考慮して予防必要期間が長くなる可能性があります)
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4. 動物病院に行くべき目安
以下のような様子が見られたら、早めの受診をおすすめします。
• 去年フィラリアの予防をしていない
• 咳や息苦しさがある
• 散歩を嫌がる、疲れやすい
• 外に出ることが多い(蚊に刺されやすい)
見た目に異常がなくても、予防前には必ず血液検査が必要です。
感染している状態で予防薬を与えると、体内で寄生虫が一斉に死滅し、ショックを起こすことがあります。
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5. 診断方法
フィラリア症は血液検査で簡単に確認できます。
• 抗原検査:成虫が出す抗原を検出
• 顕微鏡検査:血液中の幼虫(ミクロフィラリア)を確認
• レントゲン検査・エコー検査:心臓や肺動脈への影響を確認
特に毎年春の健康診断と合わせて検査を受けることで、病気の早期発見が可能です。
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6. 治療法
感染後の治療は非常に難しく、長期にわたる管理が必要です。
• 成虫駆除薬を少しずつ投与(急な死亡によるショックを避ける)
• 幼虫駆除薬や抗生物質の投与
• 心臓・肺の負担を軽減する薬の併用
• 重症例では外科手術で心臓内の虫を摘出することもあります。
治療費も時間もかかるため、感染後の治療より「予防」が何より大切です。
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7. あーす動物病院での予防と治療
当院(八潮市)では、春の予防シーズン(4月〜12月頃)にフィラリア検査を実施し、
安全に予防薬を開始できるようにしています。
草加市など近隣地域からも毎年多くの飼い主様が来院され、
愛犬の体重や生活環境に合わせたオーダーメイドの予防プランをご提案しています。
また、以下のようにライフスタイルに合わせて選べるお薬をご用意しています。
• チュアブルタイプ(おやつ感覚で食べられる)
• スポットタイプ(首元に垂らす)
• 年1回注射タイプ(通院が難しい方におすすめ)
さらに、ノミ・ダニ予防と一体化したオールインワン予防薬も取り扱っています。
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8. ご自宅でのケア・予防方法
• 4月〜12月まで毎月1回の予防薬投与を継続する
• 投薬日は忘れないようにカレンダーやアプリで管理
• 室内でも蚊の侵入を防ぐ(網戸や蚊取り器)
• 他の寄生虫予防(ノミ・ダニ)も同時に行う
「1ヶ月だけ忘れてしまった」だけでも感染のリスクが生じます。
1シーズンしっかり予防を続けることが、愛犬の命を守る一番の方法です。
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9. よくある質問
Q. 予防薬はいつからいつまで必要ですか?
A. 八潮市・草加市では、蚊の活動に合わせて4月〜12月の投与が推奨されます。
Q. 去年予防していなかったけれど、今年から始めても大丈夫?
A. はい。ただし、必ず血液検査で感染の有無を確認してから開始します。
Q. 室内飼いの犬にも予防は必要ですか?
A. 必要です。蚊は玄関や網戸のすき間から簡単に室内へ入ってきます。
Q. 予防薬は高齢犬にも使えますか?
A. 基本的に使えますが、体調や持病に合わせて獣医師が種類を選びます。
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まとめ
犬のフィラリア症は、発症すると命に関わる危険な病気です。
しかし、毎年きちんと予防を行えば、完全に防ぐことができます。
八潮市・草加市周辺で「フィラリアの検査を受けていない」「去年の予防を忘れてしまった」という方は、
ぜひ一度、あーす動物病院へご相談ください。
当院では、検査から予防薬の選択、ライフスタイルに合わせたご提案まで丁寧にサポートいたします。
春のスタートが遅れても、今からの予防で十分間に合います。
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執筆者情報
あーす動物病院 院長 横内 一洋(よこうち いちよう)
1967年、北海道生まれ。
酪農学園大学獣医学部獣医学科卒業。
卒業後は東京都内の動物病院に勤務し、幅広い臨床経験を積む。
2003年に東京都足立区で「アース動物病院」を開業。
2018年に八潮市へ移転し、「あーす動物病院」として再スタート。
以来、八潮市・草加市を中心に地域密着の診療を行い、
「飼い主様とペットに寄り添うやさしい診療」をモットーに、
一般診療から予防医療・健康管理まで幅広くサポートしている。