CASE 症例紹介
症例報告|日本猫 13歳|尾根部〜尾基部の皮膚炎 NEW
🐾 症例報告|日本猫 13歳|尾根部〜尾基部の皮膚炎
■ 診断
アトピー性皮膚炎+自己外傷の習慣化(慢性皮膚炎) + 黄色ブドウ球菌による二次感染
初診時の皮膚は、
脱毛
痂皮
びらん〜潰瘍
慢性皮膚肥厚 が広範囲に存在し、 細胞診で好中球主体、培養で黄色ブドウ球菌 2+が検出されました。
感染・炎症・自己外傷が複合した状態と判断しました。
■ 治療方針
まず感染を抑えること → 細菌感染が症状悪化に強く関与していたため
その後、基礎疾患(アレルギー性・好酸球性・自己外傷性皮膚炎)を治療すること
自己外傷を止めること → 掻く・舐める行動が悪化要因のため
ステロイドの適切なコントロール → 炎症・痒みの改善に必須
■ 実施した処置
● 6月7日(初診)
プレドニゾロンは一時休薬
エンロフロキサシン(抗菌薬)を処方
ビクタス軟膏で局所治療
エリザベスカラー装着(自己外傷の遮断)
● 6月14日(再診)
痂皮・滲出・発赤が減少し、感染は改善傾向
皮膚スタンプで感染沈静化を確認
鑑別:アレルギー性皮膚炎/好酸球性皮膚炎/自己外傷主体
プラドフロキサシンへ抗菌薬を変更
プレドニゾロン再開(炎症・痒みのコントロール)
● 6月21日(改善)
びらん・潰瘍ほぼ消失
発赤著減
痂皮消失
発毛開始
自己外傷の減少 → 皮膚が明確に安定し、改善を確認
■ リスク
ステロイド使用による皮膚の脆弱化
自己外傷の再発
細菌感染の再燃
アレルギー性皮膚炎の慢性化
高齢猫のため、治療反応が遅れる可能性
■ 治療の理由
細菌感染が強く関与していたため、まず感染を抑える必要がありました。
感染が改善した後、炎症や痒みの原因となる基礎疾患(アレルギー性・好酸球性皮膚炎など)への治療が可能になりました。
掻く・舐める行動が症状悪化の大きな要因だったため、カラーで自己外傷を防ぐことが治癒の鍵となりました。
経過から、ステロイド反応性疾患である可能性が高いことが確認できたため、 今後は ステロイドの量や使い方を適切にコントロールすることが重要になります。アトピー性皮膚炎+自己外傷の習慣化(慢性皮膚炎) + 黄色ブドウ球菌による二次感染
🐾 この症例でかかった費用(目安)
飼い主さんが安心して来院できるよう、 今回の症例で実際に行った検査・治療の費用を「目安」としてまとめています。
■ 診察・検査
初診料:1300円
再診料:800円
皮膚検査(細胞診・スタンプ):2300円~
細菌培養検査:6000円
■ 治療・お薬
内服薬(抗生物質・ステロイド):約4000円~
外用薬(ビクタス軟膏など):1200円~
■ 合計(目安)
20000円〜23000円程度
※症状の程度や体質により費用は前後する場合があります。